2019年06月23日

動物循環器認定医に認定されました!

梅雨らしい降ったり止んだりの天気ですね!
でもその分晴れた時は何だか嬉しくなってしまう獣医師立川です。

6月15日、16日とお休みをいただき日本獣医循環器学会に参加してきました!

今回の学会参加では最新の獣医学を学ぶことに加え、


動物循環器認定医の認定証を頂きました!


動物循環器認定医とは簡単に説明すると『動物の心臓や血管の病気を診る専門家』です。
日本獣医循環器学会が定めた循環器カリキュラムの履修や学会での発表、診療の経験を示すケースリポート提出など基準があり、循環器診療の知識と経験が一定水準を超え試験に合格すると取得することができます。
動物循環器認定医は今年度取得者も含め日本に約120余名の先生が認定されています。


今回、昨年度の認定医試験に合格し晴れて動物循環器認定医となることができました。


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証書の授与などは高校?の卒業式以来だと思われ少し緊張しました。


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笑顔が硬いですね(笑
(写真は勉強仲間の獣医師に撮ってもらいました。ありがとう、N先生!)

また、今回の学会で発表した内容で優秀学会発表賞を頂きました!✨
今回の発表は簡単な説明としては『肺高血圧症という病気で呼吸が苦しい時やお薬が飲めない時など、治療選択肢に困る子にこうやって治療したらよかったよー!』という内容でした。

今回報告させて頂いた方法で今まで助けられなかった患者さんや治療に苦慮していた患者さんたちに対応できるようになる可能性があり、
発表後に多くの臨床あたられている先生に『よい方法だ』と言って頂きました。

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少しでも病気と闘う患者さんや獣医師の先生方のお役に立てたのかなと大変嬉しい瞬間でした。


これからも心臓の病気に苦しむ動物やそのご家族のために、少しでもお力になれるよう今後も研鑽を積んでいきたいと思います!
心臓の病気でお困りのことがあれば気軽にご相談ください。



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posted by ベルスタッフ at 18:35| 診療日情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月01日

凍結治療

凍結治療


こんにちは獣医師鈴木です

今回は凍結治療のお話です

飼主さんの中にもご自身が
皮膚科で治療を受けたことがある❗️
という方もいらっしゃるコトでしょう

当院では主に
皮膚のイボ
まぶたのイボ
肛門のイボ
の治療に使っています。

イボとは曖昧過ぎる表現ですが
種々の良性腫瘍の事です

治療の内容は
細胞を凍結し
壊死させ
脱落の後
皮膚の再生を待つ
というものです

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こんな器械です
先端から超クールなガスが出ます

1回で済む事もあれば
1〜2週間隔で2、3回
行う場合もあります

麻酔なしでできますので
高齢あるいは体調不良でも
治療可能です

私も経験者ですが
凍結処置中は
チリチリする感じ
針先でチクチク突かれた感じがあり
場所によっては
ちょっと痛みを感じます

ですので
嫌がる動物もいます


今回は
マイボーム腺腫の治療を
行ったワンコを紹介します


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1回目治療前の写真

ちょっと出血しています
この治療は悪性の腫瘍には使えませんので
処置前に細胞検査を行いました
そのため出血で目の周りが赤くなっています

良性の腫瘍であることが確認できましたので
治療開始です

すみません
処置中、処置直後の写真はありません

処置は凍結治療器を数秒当てること2〜3回で終了です


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7日後です

大きさを確認して凍結治療2回目



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21日後

だいぶ小さくなりました

腫瘍の大きさ、副作用が起こっていないか
確認して3回目の治療
腫瘍は壊死していきますので
この間目ヤニが多くなりましたが
ワンコは気にしていなかったとのことでした



最初の治療から35日目

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ほぼわからなくなりました

生活に支障がない状態になりましたので
これで終了となりました


最後の写真で分かる通り
黒いまぶたの縁が白くなりまが
だいたいは時間とともに回復します

今回のワンコのマイボーム腺腫は
かなり大きいものでしたので
3回治療、計4回の通院
家では目薬をさしてもらいました

ワンコが15歳を過ぎていて
飼主さんは麻酔など負担のかかる治療を
躊躇していましたので
今回の凍結治療は良い方法でした

イボ
それ自体は命を脅かすものではありませんが
大きさやできる場所によっては
生活の質を落とします

凍結治療器は
身体への負担の少ない治療として
有効な方法です

最後に
体表面には悪性腫瘍ができる事もあります
簡単にイボと決めつけないようにしてください
かかりつけの動物病院で診てもらいましょう






posted by ベルスタッフ at 17:25| 診療日情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月15日

心臓の絵を描く。

みなさん、こんにちは!
春になると例年ぎっくり腰を発症する傾向があるため、腰に優しい生活を送る獣医師立川です。

私は一般臨床医として動物の病気全般を診察しているのですが、
循環器、いわゆる心臓や血管の病気の専門診療もしています。

循環器の病気は犬の場合は心臓の各部屋を区切って血流の逆流を防いでいる弁の病気が、
猫の場合は心臓の筋肉の病気が多く、診察では各検査を行った後その子の病気の状態を説明します。

そんな時、普段聞きなれない各部位の名前や血液の流れについては口で説明しても分かりづらいので絵で説明しています!


そこで各製薬メーカーや出版社なども説明に使うためのツールとして心臓の模式図を出してくれていますが
自分の思ったものとはちょっとずつ違ったりするので自分で書いてみました。

犬の僧帽弁閉鎖不全症の心臓の模式図です。


まずは正常な心臓の各名称付きのものです。

各部の名称.jpg

さらに血液の流れを加えたもの。

MR説明用血液の流れ.jpg

僧帽弁閉鎖不全症では左心房と左心室の間にある血液の逆流防止装置である僧帽弁がうまく働かなくなり、
通常であれば一定方向にしか流れない心臓内の血流に逆流が生じ様々な症状をきたします。

まず、左心室と左心房を区切る僧帽弁が変性していきます。
(左が正常、右が変化が始まった心臓です)

MR説明用 B1.jpg

この段階では症状はまだ出ていません。

少しずつ僧帽弁は機能しなくなり逆流が増加、心臓は大きく拡張し状態は悪化していきます。(右は正常、左は末期の状態を表しています)
MR説明用D.jpg

図のように逆流が多くなり心臓が大きく拡大すると種々の症状が出てきます。

MR説明用症状.jpg

診療ではその子の病気の状態が現在どの程度なのかということ表なども使って説明しています。

MR説明用Stage表.jpg


この図もまだ直したいところが多々あり、少しずつアップデートしていきたいと思っています。
心臓の病気は複雑な病態が多いので、この図を使ってより分かりやすい説明を心がけたいと思います。
posted by ベルスタッフ at 19:16| 診療日情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする